建設業界を取巻く環境は、依然として厳しい状況下にあり、ここ数年、受注競争はますます激しさを増している。受注競争の激化は、受注価格の低下及び利益の著しい減少となり、各会社の経営を圧迫している。
平成元年に設立した「全国ビルリフォーム協同組合連合会」は、最盛期の平成7年度33単組(830所属員)を頂点にして、長引く不況により15年度末には15単組(205所属員)にまで減少し、空白地区が多数を占める状況となっている。この状態では連合会の機能が果たせなくなったと同時に、財政的にも連合会組織体制を今後維持、運営することが非常に困難となっていることから、早期に組織の建て直しを図る必要に迫られている。
施工4 施工5 施工6一方、「全国ビルリフォーム協同組合連合会」が開発し、建設省(現 国土交通省)の建設技術評価」を受けた外壁複合改修工法「GNSピンネット工法」は、所属員のオリジナル工法として着実に実績を重ね、その評価は、年々高まってきている。当工法は、施工後の安全性や耐久性から国土交通省はじめ全国の自治体及び民間企業やゼネコン、設計事務所等から幅広く高い評価を得ており、各地区の建築物において、今後も採用が大きく拡大することが見込まれている。
施工7 施工8 施工9しかし、上述のとおり47都道府県中15単組では、半分以上が空白エリアとなり、この優良改修工法及び今後、開発し上市予定の種々の工法を広く普及することができず、建築物外壁剥落事故の予防保全上からも大きなマイナスと言わざるを得ない。
そこで、地域に密着した組織体制を作りあげ、組合員に対して事業を直接的に実施することにより、きめ細かな事業展開を図り、従来の連合会組織では十分に行うことが出来なかった「GNSピンネット工法」をはじめとする、組合の優良工法の開発及び普及拡大を推進し、リフォーム業界のレベルアップ及び組合員の活性化を目指すため、全国組織の協同組合を設立するものである。